トキノハ

トキノハ

清水(キヨミズ)大介さんと友恵さんのご夫妻が作る『トキノハ』の器。
「日常使い」をコンセプトに清水焼を手に取りやすいデザインとお値段で作られております。
京都の清水団地にある店舗兼工房は、白を基調としガラス張りでやさしい日差しが差し込みます。
ご夫婦名義で作られる器と、お2人それぞれがお作りになる器は表情が違い才能の幅広さが感じられます。

トキノハさんへご訪問

「トキノハ」さんの器を知ったのは、毎週お花をお届けしてくださる「studio2065」の濱中依子さんとの繋がりから。
(ちなみに、濱中さんは弊店オーナーの幼馴染であります)
トキノハさんのキレイな色の器とシンプルで使いやすそうなデザインにとても心魅かれました。
ご連絡をしてお会いさせていただくことになり、京都駅からタクシーで約15分ほどの清水団地にある「トキノハ」さんへ。
清水団地には多くの窯元や陶芸家の方々が集まっており、京都駅からもそんなに遠くないので
この辺りを清水焼探索してもおもしろいだろうなと思いました。
トキノハさんに到着すると、ガラス張りのとっても素敵なお店でした。
お店の庭には大きな桜の木があり、春にはお店の中からお花見ができるそうです。
中に入ると天井が高く、日差しがたっぷりと差し込んだ贅沢な空間に、清水さんご夫妻が作られた器が整然と並べられています。
奥には一段下がった茶室のようなおもしろい小部屋もあり、とてもセンスあふれるショップです。
お店の中をキョロキョロしていると、ご主人の清水大介さんがニコニコしながら出てきて下さりました。
ご挨拶をして、いろいろとお話を伺っていたのですが、驚いたことに、
すでに弊店でおつきあいさせていただいている六兵衛窯さんの6代目六兵衛さんはおじい様にあたり、
山本荘平さんは陶芸の専門学校の後輩なんですとのこと。とてもご縁を感じました。
大介さんのお父様も陶芸家でいらっしゃり「そういえば父が作った器でしかご飯は食べたことないです」とおっしゃっていました。
でもご本人は幼いころは陶芸家になるつもりはなく、サッカーに明け暮れた日々だったそうです。
ふと大人になってから、陶芸家のお父様の背中を見て陶芸を志そうと「京都府立陶工高等技術専門学校」へ入学。
こちらの学校は以前は窯元のご子息などしか入学ができなかったそうですが、
今では職業訓練校として一般の人にも門徒が開かれているということも教えてくださりました。
でも、学校では大変厳しいカリキュラムをこなさなければならず、とっても大変だったとおっしゃっておりました。
奥様の友恵さんは高校生の頃から陶芸家を目指しておられたとのことで、
ご自分の将来を高校生で決められるというのはすごいなと思いました。

トキノハ

工房も拝見

「工房も見ます?」とのことで、お店の奥にある工房も見せていただきました。
工房に行く途中、友恵さんがギフトラッピングのご準備をされているのを発見。
「のし」の宛名も筆で手書きでかかれており、とても美しい文字でした。
工房にはとても大きな窯やろくろなどがあり、こうして工房を拝見するのは初めてでしたのでちょっと興奮してしまいました。
今回お願いした器は、青や緑や黄色の器の「テトラシリーズ」をお願いしたいと思っていたのですが、
「この色を均一に出すのが難しいんです。特に黄色がね」とのことでした。
ちなみに「テトラシリーズ」は、嵯峨野にあるカフェ「テトラミュー」さんに依頼をされて作られたもので、
カフェでお出ししていたら評判となり商品化をされたそうです。
大介さんと友恵さんが個人名義で作られる器は、どちらかというと厳かな雰囲気の重厚感のある器。
同じ手で作ってもこんなにも表情が違う作品が生まれるのだなと、才能の幅広さを感じてしまいました。
帰りはバスで帰ろうと思い、近くのバス停でバスを待っていたら、
一緒にに並んでいた女性に話しかけられたのですが(関西ではなぜかよく話しかけられます)、
その方のお知り合いやお友達のお家にも陶芸家の方が多いとのこと。
「父の仕事ですか?陶芸家です」。なんともステキな響きです。

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